NHK 土曜ドラマ 「ロング・グッドバイ」

テレビドラマを見ない、と言いながら今クールは2本も見ている。

1本は先日ブログでも書いた「俺のダンディズム」。
そしてもう1本が、「ロング・グッドバイ」だ。
http://www9.nhk.or.jp/dodra/goodbye/

ロング・グッドバイは言わずと知れた、米作家レイモンド・チャンドラーの代表作のひとつだ。
主人公の探偵が、偶然知り合い友人になった男の無実の罪と自殺の真相を調べる、というのが筋だ。

ドラマは1950年代の東京を舞台にし、登場人物もすべて日本人に翻案されている。
主役の探偵(フィリップ・マーロウ)を浅野忠信、ひょんなことから知り合い友人になる男(テリー・レノックス)を綾野剛が演じる。

戦後間もない東京の町並みが素晴らしい。
街を走る自動車や、登場人物のファッションもクラシカルで良い。
昔の日活映画か、林海象の初期の作品を見ているようだ。

原作を読んだのはかなり前なので、細かい筋や登場人物は忘れてしまった。
最近は村上春樹の訳が話題になっているが、僕が読んだのは清水俊二版の「長いお別れ」だ。
やたらカッコイイ台詞や言い回しが、あちこちにあったのは覚えている。

個人的にタイトルは原題に近い「ロング・グッドバイ」より「長いお別れ」のほうが好きだ。
「The Little Sister」は「リトル・シスター」より「かわいい女」、「Farewell, My Lovely」は「さよなら、愛しい人」より「さらば愛しき女よ」(これは名タイトルだ!)の方が圧倒的に良い。

「The Big Sleep」は旧題と同じ「大いなる眠り」になった。
もしかしたら出版社の都合や、訳者との兼ね合いとかの問題があったのかも知れない。

というと、アンチ村上春樹に思われるかも知れないが、村上春樹の著作は(たぶん)全部読んでいる。
新作「女のいない男たち」も発売日に手に入れている。
チャンドラーの訳本も文庫本になったものは(未読であるが…)、全部手に入れている。
要するに僕はハルキスト(この呼び方は好きではないが…)の一人だ。

でも残念ながらチャンドラーのタイトルは、清水俊二版のほうが良い。

ドラマはタイトルから見て、村上春樹版を採用しているみたいだ。
キャッチコピー「さよならを言うのは、少しだけ死ぬことだ」というのも村上春樹の訳からの引用であるらしい。

ドラマを見終わったら、村上春樹版の「ロング・グッドバイ」を読んでみよう…

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