最近購入した3冊の本「スノウ・クラッシュ」「散歩するアンドロイド」「8音で∞(むげん)にたのしむメロディ集」


以前は仕事がら、月に服類に3〜5万円くらいは使っていた。
最近は1万円以下、まったく購入しない月もある。

その代り本代には、けっこう使っている。
最近買った書籍を、記録して置こう。

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スノウ・クラッシュ


何年か前、早川書房(ハヤカワSF?)で電子書籍化して欲しい本のアンケートがあった。
すでにウィリアム・ギブソンの「ニューロマンサー」などは電子書籍化されていたので、僕はニール・ スティーヴンスン「スノウ・クラッシュ」を希望しておいた。
その時は見向きもされず、電子書籍化もされなかったのだが、“メタヴァース” という文言がもてはやされる様になると、一転して再販・電子書籍化が決まった。
そう、この本は1992年(30年前!)に “メタヴァース” の出現を予言していたのだ。

それを差し引いても、本書は「ニューロマンサー」に匹敵するくらいの、楽しいサイバーパンク小説だ。

ウィリアム・ギブスンの初期スプロール3部作がKindleで読める時代に感謝!!

でも “メタヴァース” が話題にならなかったら、再販・電子書籍化されることもなかったんだろうな。

米国が国家としての機能を失った近未来で、主人公ヒロは高速ピザ配達員というシガナイ仕事をしながらも、“メタヴァース” と呼ばれる仮想空間では有名な剣士だ。
そんな仮想空間で “スノウ・クラッシュ” というドラッグに友人Da5idが手を出し、“メタヴァース” から追い出されただけではなく、現実世界でも意識不明になってしまう…

この小説が電子書籍(Kindle)で読めるのは、うれしいことなのだが唯一残念な点がある。
表紙絵が変更されたことだ。
ハヤカワ文庫SF版の表紙絵は、「シン・エヴァンゲリオン」の監督でもある鶴巻和哉氏によるものだ。
上下巻で主人公のヒロと、ヒロイン(?)のY.Tが描かれている。
このマンガ調の画と、黄色とピンクのコントラストのPOPな感じが、内容ととてもマッチしていたと思うのだが…
やはり有名になってしまった鶴巻作品を、再び使うわけにはいかないのか…


▲ 僕が処分できない紙の本のひとつ。奥付を見ると2001年4月30日発行の初版本だった。リリース直後に買った記憶はないんだけど、数年後でも初版が残ってるくらい、当時は人気がなかったのかな…

散歩するアンドロイド


僕は、いわゆるYouTuberと呼ばれる人たちのYouTubeは観ない。
しょせん素人が作ったものは、たいして面白くないからだ。
唯一観ているのが、この「散歩するアンドロイド」だ。

本書の冒頭にもあるように、東京ゲームショウ(「Detroit: Become Human」の時だったかな…)で彼女は生きているアンドロイドとして、ゲーマーやSFファンを魅了した。
僕もそのひとりだ。
しかも彼女は、どうやら大阪市南部に住んでいるようだ。
僕の実家に近いので、そのあたりも勝手に親近感を持っている。

そんな彼女の初書籍だから、買わない理由はないだろう。

とはいえ若い女の子の本だから、写真満載のフォトエッセイ的なものかと思ったら、意外と文章が多いことに驚かされた。
というより、これは文章主体の書籍なのだ。
しかもかなりこなれた文体で、スルスル読めてしまう。
ですます調の敬体ではなく、常体であることも個人的には読みやすかった。
それも当然、彼女はウェブメディアに定期的に連載を持っている、プロのライターでもあるのだ。

それはそうと、YouTubeチャンネルのタイトルにもなっている “散歩するアンドロイド” だけど、内容的は “散歩” というより “旅”、「旅するアンドロイド」の方がふさわしいと思うのだが。
もしかして、長澤まさみさん主演の「散歩する侵略者」を意識しているのか、まさかウルトラセブン第32話「散歩する惑星」ではないよね…

8音で∞(むげん)にたのしむメロディ集


上記2冊が、サイバーパンクでアンドロイドというSF作品(!?)なのに対し、これは楽譜集だ。
しかもKindle版がないので、久々に紙の本で購入した。
ドレミファソラシドの8音で弾ける楽譜集なのだが、僕はこれをminoreを弾くために買った。

全長わずか4cmの超小型ハーモニカ「SUZUKI minore」2個イチで真黒モデルを造る!

約1年ほど前に購入し改造したminoreだが、時々退屈しのぎにドレミを吹くくらいにしか使っていなかった。
果たしてこれで演奏できる曲はあるのか、と思い調べて、この本をみつけたのだ。

この本には童謡からCMソングまで、150曲のメロディが記載されている。
8音なので簡単だろうとタカをくくっていたのだが、意外と難しい。
やはり練習が必要なようだ。
タイトルにある∞(むげん)というのは伊達でないらしい。

ただ紙の本は、最初の方のページや最後の方のページを、開いておきにくい。
すぐに閉じてしまうからだ。
どれも短い曲だから、演奏の途中でページを捲る必要はないが、やはりiPadなどの端末で見る方が向いているのではないだろうか。

自炊すれば良いのだけど、スキャナーは処分してしまった…
必要なページを、その都度撮影するしかなさそうだ。
いつか自炊が必要な書籍が溜まったら、スキャナーをどこかでレンタルするか…