僕は現在、キャッシュレス生活を模索中だ。
外出時の持ち物を少なくしたい! サイフを持たない生活は可能か!?
しかし残念ながら、実現できていないのが実情だ。
そんな中、経済産業省から将来的に80%のキャッシュレス決済を目指すことが提言された。
「将来は買い物の80%をキャッシュレスで」経産省が提言【NHK NEWS WEB】
現金払いは安全性と個人情報への不安が理由ではない!?
記事によると、キャッシュレス化をすすめるにあたっての課題は “安全性と個人情報の信頼性の確立” だという。
果たして、そうだろうか。
少なくとも僕のまわりでは、現金払いをしている人に、そのあたりのリテラシーが高い人はいない。
クレジットカードを持っているのに使っていない、そもそもクレジットカードを持っていないという人も(特に若い女性)少なくない。
iPhone 7以降を使っているのにApple Payを利用したことがない、という人もいた。
はっきりとした理由はなく、特に現金払いで不便はないから、という意見が多かった。
そういう人たちは、一度もコンビニなどでクレジットカードや電子マネーを使ったことがないようだ。
使って初めて、現金払いより便利なことに気づくのだろう。
さらに突っ込んで聞くと、クレジットカードは「使いすぎてしまう」と「持ち歩いて紛失する」などの危険性も理由のひとつのようだ。
しかし使いすぎてしまうのなら、カード会社に電話一本で使用限度額を低く設定することができる。
紛失した場合も一定期間内に連絡すれば、その間に不正利用された金額は、すべてクレジットカード会社が保障してくれる。
スキミングなどの被害も同様だ。
利用経験や知識がないことが、クレジットカードや電子マネーの利用率を下げている原因かもしれない。
少なくとも、“安全性と個人情報の信頼性” が不安なので使わないという人は、僕のまわりにはいなかった…
キャッシュレス社会を広めるには!?
前述のように利用者側の問題も、キャッシュレス決済がすすまない理由のひとつではある。
しかし店舗側の問題もありそうだ。
大手販売店では、ほとんどのクレジットカードや電子マネーが使えるようになったが、個人経営の店舗、特に飲食店ではまだまだ使える店が少ない。
どうせ使えない店があるなら全部現金決済でエエやん、という人もいるはずだ。
個人経営の店舗が導入しない、できない理由は、手数料と導入経費が考えられる。
電子マネーもクレジットカードも、数%の手数料を運営会社に払わなくてはならない。
利用できるシステムを導入するにあたっては、数十万円の初期経費が必要だ。
大手販売店ならともかく個人経営の店舗では、簡単に導入できないのも理解できないことはない。
これをカバーするには、補助金や消費税などの税金の軽減くらいしかなさそうだ。
あるいは、中国で主に使われているWeChatのように、少額であればQRコードだけで簡単に決済できるシステムを導入する方法もある。
日本では、すでにインフラ化しているLINE Payを利用するのが良いかもしれない。
いずれにしても、それなりのリテラシーが必要になる。
まとめ
キャッシュレス化をすすめるにあたって、よく出る意見がシステムの一本化だ。
特に電子マネーは、IDやQUICPay、Edyなど数多くの種類があり、店によって使える使えないがある。
国が運営する統一システムがあれば、どこでも使えるようになって便利だという意見だ。
その意見自体には異議はない。
とても便利になるだろうし、導入する店舗も増えるだろう。
しかし僕は、複数のサービスを使い分ける方を選びたい。
自分の利用履歴が、1カ所に集中するのを避けるためだ。
僕が2種類の交通系ICカード「PiTaPa」と「Suica」を使い分ける2つの理由
さらに、それが国になるとデータ流出のリスクという別の危険性もある。
管理するのは、差出人不明のメールを簡単に開いてしまう人たちだ。
鳴り物入りではじめられた、マイナンバー情報すら管理できず漏らしてしまう人たちに、こんな重要情報を預けて良いはずがない。
キャッシュレス化をすすめるにあたってリテラシーを高める必要があるのは、利用者でも店舗運営者でもなく、国家や自治体を運営している人たちであるのかもしれない。
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