2017年6月2日、高城剛氏の新刊「多動日記(一)」がリリースされた。
サブタイトルは「『健康と平和』:欧州編」。
「多動日記(一)『健康と平和』:-欧州編-」は単なる旅行記ではない!?
一応 “日記” というメインタイトルと “欧州編” というサブタイトルから、旅行記という体裁をとっている。
章題にも “8月18日 イスタンブール” や “8月20日 ザクレブからパグ島” など、実際に訪れた日付と地名が記され、いかにも旅行記といった感じだ。
このあたりは旅行記の名著、沢木耕太郎の「深夜特急」を彷彿させるところもある。
しかし例によって(?)、旅行記という一般的なカテゴリーに当てはまらないことは、一読して分かる。
街の雰囲気や人々のようすなど、旅行記にありがちな記載はほとんどない。
高城氏が移動中に考えたことを、とりとめもなく(!?)場所と日付に関連付けて書き留めているだけだ。
中には危険で過激な情報も散見され、実名で表記されている部分もある。
たしかに大手出版社が、出版に二の足を踏むのも分かる。
こんな本を発表して大丈夫なのか!? と思わせるのも、高城氏ならではだ。
そして意外と(!?)美文家で、言葉の選び方や言い回し、話の展開など、文章を書くうえで勉強になることも少なくない。
タイトルの「多動日記」は、アゴタ・クリストフの「悪童日記」から取っていることは、高城氏のメルマガで分かる。
サブタイトルの「健康と平和」は、ロシアの文豪レフ・ニコラエヴィチ・トルストイの代表作「戦争と平和」のパロディだと思うんだけどどうだろうか…
本書の最後に “アジア編に続く” とある。
続刊が楽しみであることはいうまでもないが、個人的にはサブタイトルにどんな名著のパロディが使われるのかも楽しみだ。
まとめ
奇しくも、ほぼ時を同じくして同様のキーワード “多動” を用いた書籍がリリースされている。
堀江貴文氏の著書「多動力」だ。
こちらは未読だがAmazonの紹介文を読む限り、切り口こそ違うものの同様のテーマで書かれていることが想像できる。
そして何よりも「多動力」で使われている「越境者」という文言は、高城氏やホリエモンを表すのにこれ以上ふさわしいものはないだろう。
いずれ機会をみて、「多動力」も読んでみたい。
ただ大きな違いは、「多動日記」はKindle Unlimited利用者なら無料で読めること。
僕はもちろん購入したけど…
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