ファッション雑誌が相次いで休刊し(事実上の廃刊?)、アパレルメーカーの廃業・倒産も後を絶たない。
ファッション・アパレル業界は、長年にわたり低迷している。
デフレによる商品の低価格化や、気候の変化などが原因としてあげられてはいる。
しかし、デフレも異常気象も昨日今日の話ではない。
本来は世の中の流れに敏感であるはずのアパレル業界が、実は最も硬直化した世界であり、その変化に対応できていないことは、その世界に身を置く僕自身が身にしみて感じている。
一方、スマートフォンやタブレット端末に代表されるガジェットやデバイスは、(一時期ほどではないにしろ)依然として話題の中心になっている。
ネットにも、まだ正式に発表されていないiPhone6のニュースが頻繁に流れている。
発売されれば、またアップルストアの前に徹夜組を含めた行列ができ、その日のテレビニュースで報道されることだろう。
そんな中、当然といえば当然のように、iPhone用デニムパンツが販売された。
クロアチアのジーンズブランドwtfjeansが販売するWTFJeans3だ。
残念ながら日本では店舗販売されていないので現物を確認できないが、コンセプトとしては面白いのではないか。
日本でも、スマートフォン用ポケット付きパンツが何度か販売されていたが、今ひとつ垢ぬけていなかった記憶がある。
また、はっきりとした宣伝・打ち出しもしていなかったようだ。
一般の販路にはのっていなかったが、ハイパーメディアクリエイターの高城剛氏も、iPad mini用のデニムパンツ(ショーツ?)を作っていた。
逆のポケットにパスポートが入っているのが高城氏らしい。
特にガジェット用という記述はないが、B印YOSHIDAもこんなジャケットやショートパンツを作っている。
PORTERのデザインを踏襲したポケットの形状や大きさから、ガジェットの収納を考えていることが想像できる。サイトで限定予約販売されていたようだ。
実際、こういう商品にどこまでニーズがあるのかわからないが、スマートフォンが衰退することは当面ないだろう。
加えて、ここ最近スマートフォンは大型化されている(先に述べたiPhone6も、ディスプレイの大型化さが予想されている)。
今までは普通にデニムパンツのポケットに入っていたスマートフォンが、将来的には収納場所に悩まされる可能性もある。
そう考えるならば、こういう商品にもある程度のニーズが出てきても不思議ではない。
個人的にもカッコイイのが出たら欲しいと思う(そのうちユニクロあたりで販売されたりしてね)。
以前このブログでも述べた、サブカルチャーとの融合も含めて、今のアパレル業界には新しい切り口が必要だ。
ただしそのためには、広い視野と柔軟な思考が前提条件になる。
それまでには、もう少し血を流す必要があるのかも知れない…