もし僕がアウターを一着選ぶとしたら、迷わずM65M65フィールドジャケットを選ぶだろう。
キルティングのライナーが着脱できるので、秋・冬・春と3シーズン着用することができる。
大型のポケットが4つ付いているので、手ぶらで行動する時にも最適だ。
上着はこれ一着あれば充分、と極論しても良い。
まさしくミニマリスト向けのアウターだ。
M65とは
M65は米軍によって用いられた戦闘服で、野戦用ジャケット。
1965年に正式採用されたことから、M65(Model65?)フィールドジャケットと呼ばれている。
素材はコットン50%ナイロン50%で(後期はコットン55%ポリエステル45%もあり)、コットンの保温吸湿性とナイロンの速乾耐久性を兼ね備えた生地を採用している。
ベトナム戦争にも用いられたようで、ベトナム戦争をテーマにした作品でも多く見ることができる。
約40年以上にわたって制式採用されていて、他国の野戦用ジャケットもM65を踏襲したものが少なくない。
さらに一般衣料にもそのデザインは多く取り入れられており、完成度の高さをうかがい知ることができる。
M65が登場している映像作品
映画やアニメなどの映像作品でも主人公が着ていたりするので、ご覧になった方も多いだろう。
有名なところをいくつか紹介しよう。
タクシードライバー
ロバート・デ・ニーロの出世作。
前半は戦車乗り用の丈が短いタンカースジャケットだが、後半は素肌の上にキングコングカンパニーという架空の部隊のワッペンを付けたM65を着ている。
M65を着ているのは、その下に隠した様々な銃器を隠すためだ。
デ・ニーロの狂気の演技は、今見ても全く古びていない。
僕が好きな映画のひとつだ。
ランボー
「ロッキー」と並ぶ、シルベスタ・スタローンの代表作。
物語の導入部、ランボーはM65にジーンズ、シュラフ(寝袋)を担いで登場する。
ランボーもタクシードライバーの主人公(トラビス)と同じ、ベトナム帰還兵だ。
スタローンのマッチョな体に、無骨なM65はとても似合っている。
ただ、オープニングでM65は警官に取りあげられてしまい、その後ほとんど半裸で戦うことになってしまうのが残念…
個人的には、ランボーが一番M65が似合うキャラクターだと思っている。
東のエデン
アニメにもM65は登場している。
神山健治監督の名作「東のエデン」の主人公、滝沢朗だ。
物語の前半、正体不明で記憶喪失の彼には、お似合いのコーディネートだ。
それにしても神山監督のキャラクターはオシャレだな、と思ったら、監督自身の結構なオシャレさんみたいだね。
こんな時代だから改めて見直したい 「東のエデン」はニートのためのニートのアニメ
そういえば、テレビドラマ「HERO 第二部」でも、主演のキムタクがカスタムのM65(ヒステリックグラマー?)を着ていたな。
M65は機能性衣料
先に述べたように、M65は戦場という極限状態での使用が前提となっているため、様々な工夫がされている。
ポケットも大型のものが胸に2つ腰に2つ、計4つあるから、ジャケットとしての収納力は高い。
大型の衿は立てると防風効果があり、中にはフードが収納されている。
専用のキルティングライナーもあり、装着すると防寒性も高い。
キルティングライナーは単独でも着用が可能だ。
一応、生地は当時の最先端素材を使用し、防水性も考慮されていてフードも内蔵されているが、実際には小雨程度ならともかく、本降りになると生地が水を吸い重くなると同時に中まで染み込んでくる。
雨が降ってきたら傘をさそう。
M65のコーディネート
カジュアル篇
ミリタリーウェアだから、ジーンズなどのカジュアルによく似合う。
キレイ目篇
ハーフ丈のデザインは、ニットやスラックスとモードっぽくも合わせられる。
まとめ
僕はこの、ALPHA(アルファ)の黒いM65を10年以上愛用している。
汚れたら、そのまま洗濯機に放り込み、屋外に干す。
おかげで肩から背中にかけて、洗濯と日焼けのため色褪せてきているが、それもまた味のうちだ。
そんなタフな扱いができるのも、ミリタリーウェアの良いところといってイイだろう。
またM65は、機能性に富んで汎用性にも優れている。
キルティングライナーの着脱で、晩秋から真冬、初春までこれ一着で過ごせる。
僕は2月の北陸旅行を、M65+キルティングライナーで乗り切ったから、本州以南の真冬対策にはこれで充分だ。
今シーズンこの一着で過ごしてみて、問題なさそうであれば他のアウター類(ダウンジャケットやPコートなど)は処分する予定だ。
アウター類が減ればワードローブもスッキリし、僕のミニマリスト計画も大きく進むはずだ。
ALPHA INDUSTRIES
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