最近はTwitterやInstagramで自分のマンガを公開している作家が多い。
プロのマンガ家やアマチュア(?)など、多くの作品を無料で読むことができる。
とはいえ、いつも無料で読んでいたのでは作者の収入に直結しないので、お気に入りの作品は単行本化された時に購入することにしている。
僕が最近Kindleで購入した、Twitter発信のマンガ単行本を紹介しよう。
福岡暮らし
といいながら、これは¥0、ロハ、只。
つまり、無料で読める。
山田全自動といえば、丁髷姿の主人公が現代であるあるネタを披露する、シュールなマンガが有名だ。
山田全自動
しかし、これは福岡市を中心としたグルメや観光スポットを紹介する作品。
丁髷姿の男や、着物姿の女は登場しない。
登場人物はひとり、たぶん山田全自動本人(?)。
彼が一般の旅行誌やグルメ雑誌には載ってなさそうな、地元民だけが知っているスポット、店などを紹介してくれる。
特にグルメ関係は、見ているだけでヨダレが出てきそうな、美味しそうで安価な店が多い。
福岡に行く機会があれば、この本を参考に市内グルメを巡ってみるのも良いだろう。
それにしてもこの本、ほんとうに¥0でイイのかな…
しなのんちのいくる
いくるという小学生を主人公とした日常マンガ。
“しなのんち” というから “しなのいくる” かと思ったら、名字は “森下” らしい。
“しなの” というのは、いくるのお姉ちゃんの名前だ(表紙でいくるの隣に座っている)。
舞台は昭和。
ファミコンやミニ四駆などが出てくるから、作者は僕より少し年下だろう。
しかし駄菓子屋や牛乳瓶の紙蓋のメンコ(関西ではベッタン)など、下町で育った僕にはいちいち懐かしい。
「ちびまる子ちゃん」の男の子版、といったところか。
「ちびまる子ちゃん」は女の子が主人公だったから、いまいち満喫できなかったんだけど、こちらは男の子が主人公なので無条件で感情移入してしまう。
絵柄もこちらの方が好みだ。
脇役も魅力的だ
個人的には、この単行本には収録されていない「佐々木さんとシュウ」のエピソードが好き。
続編にはぜひ収録して欲しい。
続編がまもなく発売される。
現在予約受付中だ。
仲曽良ハミはマンガ家の日常を描いた作品も、Kindle版無料で公開している。
こちらを読んでみて、面白かったら「しなのんちのいくる」を購入するというのもありだ。
工務店の日報
大阪の下町に実在する、とある工務店の日常を描いた主に4コママンガ。
当然会話は大阪弁。
関西以外の人は大阪弁を話してると、それだけで漫才みたいだとよくいわれたが、これもそんな感じだ。
巻頭に “この物語はほぼほぼ事実” と書かれてあるので、業界的にはあるあるなのだろう。
登場人物は実在の人をモデルにしているが、少しずつ名前を変えている。
作者は、この工務店の社長と幼馴染であるらしい。
“日報” ということで日報風に、4コママンガにそれぞれ一言コメントがついているのも楽しい。
4コマではないが、個人的には第6期「わたしの師匠」が好き。
新人研修中の細見と、ベテラン常用家具職人のシゲさんの心温まるストーリーだ。
4コマも良いけど、こんな少し長い話ももっと読みたいな。
まとめ
昔はマンガ家になるには、出版社に書いたマンガを持ち込むか、マンガ雑誌の新人コンテストに応募するのがふつうだった。
しかしインターネットが一般化し、SNSが発達した今は、誰でも簡単に書いたマンガを発表することができる。
その作品が面白く、世間の注目を浴びれば、出版社の方から単行本化を打診してくる。
小説や音楽なども一緒だ。
まだ少し敷居が高いが、アニメなどもそうなってくるかもしれない。
誰でも簡単にクリエーターやアーティストになれる。
ほんとうに良い時代になったと思う。
[文中敬称略]
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