先日、たまたま入った定食屋のテレビで「男はつらいよ」をやっていた。
もう終盤だったみたいで、いつものようにフラれた寅さんが、さくらに見送られながら旅立つところだった。
「男はつらいよ」を最初から最後まで通して見たことはなのだが、だいたいの話がわかってしまうところが、この映画の優れたところだ。
いつも同じファッションで、トランクひとつで身軽に旅立ってしまう寅さんって、僕らが夢見ている究極のミニマリスト。
寅さんのミニマリスト振りを検証してみよう。
寅さんスタイル
スーツ
寅さんといえばタッターソールチェックのベージュのスーツ(?)だ。
ジャケットはダブル、スラックスはクセのないストレートで丈は短め。
一見、流行遅れで野暮ったく見えるけど、生地は女性用のスーツ生地で裏地には錦絵が刺繍されているオーダーメードだ。
ダボシャツと腹巻き
ジャケットの下は、水色のダボシャツ。
その名のとおり、ダボダボのゆったりシルエットで、袖は7分くらい。
風通しが良さそうなので、夏はイイけど冬は寒そう…
それをカバーするわけではないんだろうけど、ベージュの腹巻きをしている。
とはいえ、腹巻きは夏もしてるんだけど…
グンゼ
トランク
スーツと並んで、寅さんのイメージは革(?)のトランクだ。
中身は着替えのダボシャツくらいかなと思いきや、そうではないらしい。
トイレットペーパーや目覚まし時計、蚊取り線香やうちわなど、生活に必要な物がつめ込まれているみたいだ。
まさに寅さんの家代わりなんだろう…
小物・アクセサリー
頭にはベージュの中折れ帽、履物は蛇の鼻緒の雪駄。
中折れ帽は雨風をしのぎ、時にはこれで顔を隠す。
唯一のアクセサリーは、首から下げた成田山新勝寺のお守りだ。
コレにどんな逸話があるのか、僕は知らない…
そして冬にはベージュのマフラーをすることもある。
寅さんの防寒グッズは、これくらいじゃないのかな…
Vita Natur
まとめ
やっぱり寅さんはミニマリストっぽい。
ファッションは完全にユニホーム化されてるし、持ち物も必需品を詰め込んだトランクひとつだ。
思い立ったら、いつもの衣装とトランクひとつで、いつでも旅立てる…
仕事に生活に、いろんなシガラミに縛られている人間から見ると、とても羨ましい…
いつか僕もこうなりたいな…
でも考えて見れば、コレってチョット高城剛っぽい。
高城剛は現代の寅さんなのかも知れないな…
[文中敬称略]