アパレル業界ではZOZOSUITが話題になっている。
そのシステムからアパレル業界にとどまらず、IT系の業界でも話題になっているようだ。
ZOZOSUITとはどういうものなのだろうか。
ZOZOSUITとは
ZOZOSUITは、着た人の全身15,000カ所のサイズを瞬時に採寸できるウェア。
去年(2016年)、ZOZOTOWNを運営する株式会社スタートトゥデイが出資を発表した、ニュージーランドのソフトセンサー開発企業StretchSenseとの共同開発製品だ。
キャッチフレーズは、“人が服に合わせる時代から、服が人に合わせる時代へ”。
着用するとBluetoothで通信し、スマートフォンに採寸データが送信される。
ユーザーは、そのデータを元にZOZOTOWNで注文すると、ジャストサイズの衣服を購入することができるというわけだ。
スタートトゥデイの代表取締役である前澤友作氏は、Twitterで次のように述べている。
ZOZOSUITは、街頭やコラボ企業経由等、圧倒的な速度で世界中で無料で配りまくり、体重計や体温計のように一家に一台の存在にします。そして、世界中のお客様の体型を最も知り尽くした企業となり、そのデータを元に一人一人にピッタリの服を提供する、世界でも類を見ないファッション企業を目指します。 pic.twitter.com/xNvquY2TJ1
— Yusaku Maezawa 前澤友作 (@yousuck2020) 2017年11月22日
現時点(2017年11月27日)では、ZOZOSUITは初回無料で購入(?)することができる。
ただし配送料200円は必要だ。
ZOZOSUIT無料の意味
スマートフォンと連携して着用者の身体の寸法を瞬時に採寸できるZOZOSUITは、センサーのかたまりといって良いだろう。
製品コストはそれなりのものになるはずだ。
そんな高価な(?)ものを、なぜ無料で配布するのだろうか。
それは前澤氏のTwitterにもあるように、世界中の人の体型データを取得できるからだ。
ZOZOTOWNのユーザーは、生年月日(年齢)・性別・住所など多くの個人情報を登録している。
それに精密な身体の寸法が紐付けば、かなり貴重なデータとなるだろう。
世界中かどうかはともかく、少なくとも日本国内においては公的機関のデータより現実的なものになるかもしれない。
ZOZOTOWNは近い将来、プライベートブランドを発売するといっている。
その際にもこのデータを利用すれば、もっとも適切なサイズバランスで効率よく製品を開発することができるに違いない。
さらに、データを他企業と共有することも可能だ。
これらのデータ(個人情報!?)は、様々な利用方法があるはずだ。
ZOZOSUITを無料で販売(?)する意味は充分にあるといって良いだろう。
あとは、どれほどの人がZOZOSUITを利用するのか、というところか…
まとめ
ZOZOSUITを利用すれば、ZOZOTOWNで衣料品を購入する時に、サイズで悩むことがなくなりそうだ。
サイズが合わなくて返品交換する手間がないので、ユーザーや販売業者はもちろん、宅配業者の余分な作業も減らせるかもしれない。
ただし、自分の情報が商売に利用されていること、他企業と共有される可能性もなくはないことは、意識しておく必要がありそうだ。
ある日突然、ダイエットやメタボ予防のダイレクトメールが送られてくるかもしれない…
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