僕は、ふだん腕時計を使わない。
それほど時間に追われているわけではないので、時間確認はいつもポケットに入っているスマートフォンで十分だからだ。
時間単位でスケジュールをこなさなければならない時など、必要な場合はCASIO F-91W、チープカシオを使っている。
それでまったく不満はなかったのだが、少し前からネットでも話題になっている腕時計が気になって入手してみた。
ダイソーの「ミリウォッチ」だ。
ダイソー ミリウォッチ
いつものダイソークオリティーパッケージ、ビニール袋(?)に無造作に入れられている。
価格はダイソーとしては高額商品になる500円(税別)。
カラーはブラックとOD(オリーブドラブ)の2色。
僕が購入したのは、当然(?)ブラック。
商品説明、マニュアル的なものも、すべてパッケージにプリントされている。
ムーブメントはシンガポール製造の日本メーカー製、本体は中国製。
本体は風防も含めプラスチック製。
文字盤はメーカーロゴなどなどはプリントされておらず、数字とメモリ、時刻を表すものだけ。
メモリ時刻部分と、長針・短針には蓄光塗料が塗られていて、暗闇でも薄く光る。
金属製(?)の裏蓋の刻印もミリタリー。
右上の突起(?)から裏蓋を外し、電池の交換ができそうだ。
刻印は、
GENERAL PURPOSE
SR626SW CELL
PC21S
G212
とある。
上2行は「一般用腕時計」くらいの意味か?
3行目はパッケージにも書かれていた、使用している電池の型番。
4行目はなんと、使われているムーブメントの型番。
5行目は不明。
電池とムーブメントは、Amazonでも購入可能。
SONY
ベルトは、いわゆるNATOストラップ。
見よ! この整然とした運針を。
100均クオリティーと侮ってはいけない。
ミリウォッチはサイバーパンクウォッチ!?
このブログでも何度か紹介している、「ニューロマンサー」などサイバーパンク小説の第一人者、ウイリアムズ・ギブスン氏が来日した時のXへの投稿。
Cayce Pollard’s optimal wristwatch: iconic design, no logo, costs as much as a decent latte. From Daiso, the Japanese “dollar store” chain. pic.twitter.com/HoZdwILcqn
— William Gibson (@GreatDismal) March 4, 2020
翻訳すると “ケイス・ポーランドの理想の腕時計:象徴的なデザイン、ロゴなし、値段はまともなラテと同じくらい。日本の「1ドルショップ」チェーン、ダイソー製。” 。
ケイス・ポーランドとはギブスン氏の著書「パターン・レコグニション」の主人公。
この作品も、このブログで紹介した。
ケイス・ポーランドは巷に溢れているブランゴロゴやアイコンアレルギー。
着衣や持ち物には、可能な限りロゴなどがないものを選ぶ。
Levi’s501などもブランドロゴを剥ぎ取り、ボタンの刻印も削り取るくらい徹底している。
ギブスン氏がミリウォッチをみた時、これこそがケースの時計だと感動したようだ。
よってミリウォッチを、サイバーパンクウォッチと任命する(独断…)。
まとめ
時刻だけでなく日付や曜日の表示、アラーム機能やタイマー機能まで搭載したチープカシオに比べ、ミリウォッチは時刻を表すことしか能がない。
ビジュアル的にも、とても高級感があるとはいえない。
とはいえ、そこがこのミリウォッチの魅力でもある。
いかにもミリタリーウォッチ、官給品といったシンプルでミニマルな佇まいだ。
おまけにサイバーパンクウォッチでもある。
電池も交換できるし、故障したらムーブメントを購入し修理することも可能なので、意外と長く使えそうだ。
そう考えるとチープカシオより、コストパフォーマンスは高いかもしれない。
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