最近の読書は、ほとんどKindleになった。
何よりも数十から数百冊の本を持ち運べるのが良い。
一冊読み終わったら、すぐに次の本が読める。
特にシリーズものになると、続けてすぐに次の巻を読みたくなる。
もちろん通信環境があれば、すぐに購入できるのだが、ここは全冊一括購入、合本の購入をオススメする。
全冊買っておけば、そのつど購入する手間もなく、一気に読める。
個人的にお薦めするKindle合本をご紹介しよう。
幻魔大戦
僕に読書の楽しさを教えてくれた、平井和正の代表作のひとつ。
全宇宙を侵略せんとする幻魔軍団と、地球の超能力戦士たちの戦いを描く、SF大河小説だ。
SF超能力アクションといった感じの3巻までは誰でも楽しめると思うんだけど、4巻以降はアクションシーンはほとんどなく、数多くの登場人物たちが精神世界についてディスカッションを繰り返すばかりなので、そういう意味では読む人を選ぶかもしれない。
でも、ハマれば全20巻一気に読んでしまうぞ!
生頼範義の当時の挿絵が、豊富に収録されているところもGood!
この調子で別シリーズの「真幻魔大戦」も合本Kindle化して欲しいな。
単本だけど「幻魔大戦」と「真幻魔大戦」をつなぐ「新幻魔大戦」もKindle化されている。
こちらもお薦めだ。
金田一耕助シリーズ
映画やドラマなど映像化された作品も多い、横溝正史の金田一耕助シリーズ。
もちろん映像作品も良い(特に「本陣殺人事件(1975年版)」と「犬神家の一族(1976年版)」は名作だ)。
しかし原作には、独特のオドロオドロしい雰囲気がある。
人間の欲望を描いた江戸川乱歩とはまた違う、人の愛憎が犯罪を起こさせる作風は横溝作品独特だろう。
僕も映像化されたものを中心に何冊か読んだのだが、まだまだ読めていない作品も多い。
せっかくだから既読の作品も含めて、時系列順に読みなおしてみるか…
仕掛人・藤枝梅安シリーズ
池波正太郎といえば「鬼平犯科帳」や「剣客商売」が有名だが、僕はアウトロー色の強い「梅安」が好きだ。
武士でも剣の達人でもない、ただの鍼灸師が実は闇の仕掛け人というのがカッコイイ。
風貌も坊主頭でブ男(?)、適度にスケベで意外と美食家、って否が応にも感情移入してしまう。
“起こり”や“蔓”などの造語も、リアルで楽しい。
池波正太郎独特の、小気味よい文体でさくっと読めてしまうのも、肩が凝らなくて良い。
時代小説が苦手っていう人も、これなら読めるのではないだろうか。
深夜特急
小説ではないけど、旅人の、そして青春のバイブル。
香港からロンドンまで、ユーラシア大陸を一人で横断する旅行記だ。
これを読めば、誰しもが旅に出たくなる。
旅に出られない時は、これを読んで旅のドキドキ感をバーチャル体験できる。
当時、スマートフォンはもちろん、携帯電話どころかインターネットもなく、各国の、特にアジア・中東の情報はほとんどない時代だ。
だからといって、特に血沸き肉踊る展開があるわけでもないのだが、それがリアルでとても楽しい。
少し古い本なので、現在の社会情勢とは変わってしまっているところも多く、残念ながらガイドブックとしての利用価値はなくなってしまったけど、旅人のスピリットは変わっていない。
これはぜひ若い人に読んで欲しい。
まとめ
現時点でKindleで合本を出しているのは、角川書店(KADOKAWA)・新潮社・講談社・文藝春秋社といったところか(他にもあるかも知れないけど…)。
個人的には徳間書店とか祥伝社とかもやって欲しい。
文庫本でも10〜20冊のシリーズ全作を、日常的に持ち歩くことは不可能に近い。
ホント、Kindleができてよかったよ。
[文中敬称略]
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