マニアが創ったマニアのための映画「シン・ウルトラマン」【ネタバレあり】


1年待った待望の映画「シン・ウルトラマン」が、ついに公開された。
さっそく観てきたので、感想・考察を記録しておこう。
これ以降、盛大にネタバレが含まれている。

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シン・ウルトラマン考察

ストーリーは4つに大きく分けられる。
起承転結、いや序破急、ここはエヴァンゲリオン新劇場版に習って序破Qシンというべきか。
禍威獣編、ザラブ編、メフィラス編、ゼットン編だ。

禍威獣編

オープニングから禍特対(カトクタイ)、禍威獣特設対策室の設立までは、ウルトラQへのオマージュ。
初代ウルトラマンもウルトラQの続編的な物語だから(一部怪獣も共通している)、それを踏まえたのだろう。
このあたりはテロップで語られ、非常に情報量が多い。

その後ネロンガ、ガボラが相次いで出現。
地球に降着したウルトラマンが、これを駆逐する。
このあたりの特撮は、前半部の見どころ。
特技監督として腕をならした(本作では監督)樋口真嗣の面目躍如(私の好きな言葉です…)

それにしても “禍威獣” という文言には違和感しかない。
“外星人” は “外国人” と同じで、外の星の人という意味で納得できる。
しかし “禍威獣” は怪獣のままで良かったのではないか。
同じく “禍特対” も科特隊で良いのではないか…

ザラブ編

映画公開直前に公開された動画で、ザラブ星人とメフィラス星人が登場する女とは知られていた。
その時から多くの人が予想していたとおり、にせウルトラマンのエピソードだ。
初登場シーンの黒帽子と黒マントンも、初代ウルトラマンどおり。

見どころは正体がバレてからの、夜の都心部での空中戦。
ビルの間隙を縫って、追いつ追われつするスピーディーな空中線は美しい。

メフィラス編

メフィラスを演じる山本耕史の好演、ならぬ怪演が光る。
今後「鎌倉殿の13人」を観ても、もう三浦義村はメフィラスにしか見えないだろう。

アニメ「平家物語」と大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で歴史を学ぶ

これも予想されていたとおり、巨大長澤まさみが登場。
ビル街を歩く巨大長澤まさみも見どころのひとつ。

長澤まさみが気合を入れる時に尻を叩くとか、体臭でベーターボックスの行方を探すとかは必要な演出だったのだろうか。
巨大長澤まさみを下から煽り気味で撮影するのは、巨大感を演出する意味で必要だったのかもしれない。
それ以外の部分は、オッサンの僕から見ても気持ち悪いぞ…

ゼットン編

ゼットンはゾーフィが持ってきた、恒星系を消滅できる超兵器。
ゾーフィというネーミングも、彼がゼットンを使うという設定も、かつての少年誌の誤報(?)を逆手にとった設定。

ここでSF色が強くなる。
その分、ここまでスピーディーに進んでた物語が、若干停滞する。
このくだりで退屈した人も少なくないかもしれない。

ラストは少し尻切れトンボ感が強い。
続編を意識しているからかもしれない。

あとエンディングは「胸~に、付け~てる…」の “ウルトラマンの歌” を聴きたかった。
シン・ゴジラではゴジラのテーマが使われてた。
ちょっと流行りに走ったというところか。

まとめ

総体的には、僕は楽しめた。
面白かったというより、“楽しめた” という評価が正しいと思う。
それは僕が、ウルトラQから初代ウルトラマンの知識が多少なりともあったからだ。
どういう部分がどういう風にオマージュされているのか、バージョンアップされているのか確認するだけで、約2時間があっという間に過ぎた。
その知識がない若い人は楽しめるのだろうか。
そんな不安がある。

シン・ウルトラマンシリースは3部作で企画されているという。
この後「シン・帰ってきたウルトラマン」「シン・ウルトラセブン」と続くらしい。
それらが実現するのは、この「シン・ウルトラマン」の興行収入しだいといったところか…

[文中敬称略]


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