少し前、古いiPhoneで最新のiOSを使うと、パフォーマンスが落ちることがニュースになった。
劣化したバッテリーで突然システムがシャットダウンすことを避けるために、iPhoneの性能を落とすプログラムがiOSに組み込まれてるという。
一部で訴訟にまで発展したこともあり、Appleはこれを正式に認め謝罪し、バッテリーの交換料金を下げることで対応するようだ…
しかし逆にいうと、AppleはiOSのこの機能は今後も継続することも同時に認めたわけで、ユーザーはバッテリーを交換するか、新しいiPhoneに乗り換えるか、どこかのタイミングで選択を迫られることになりそうだ…
古いiOSを使うという選択肢
iOSのパフォーマンス抑制機能(?)は、すべてのiPhoneに対して同時に機能するわけではないようだ。
iPhone 6、6s、SEは、すでにiOS10.2.1から、7ではiOS11.2からこの機能が組み込まれているという。
したがってiOS11.1.1以前を使用している7は、バッテリーが劣化してもパフォーマンスが落ちることはないということになる。
これはiOSをアップデート・アップグレードせずに、古いiOSを使っていれば古いiPhoneでも、バッテリーが劣化しても快適に使い続けることが可能ということだ。
古いiOSで古いiPhoneを使うことは有用か!?
iPhoneのパフォーマンスだけに重点をおけば、古いiOSで古いiPhoneを使うことは有用かもしれない。
しかしセキュリティ面からは、単純にオススメできる使い方ではない。
新しいiOSには新機能だけでなく、セキュリティ対策も含まれている。
新たに発見された脆弱性などに対応する意味もあるのだ。
古いiOSを使い続けることは、これらの脆弱性を突かれ悪意のあるハッキングを受ける危険性がある。
もし古いiOSでiPhoneを使うのであれば、先日投稿したセキュリティ対策(最新iOSの使用を除く)を、最低限徹底する必要があるだろう(もちろん、それでも100%安全ではない)。
【保存版】ハッキングにマルウェア、盗難、紛失!? 大切なiPhoneを守るセキュリティ対策
また、劣化したバッテリーを使い続けることには、物理的な危険もある。
劣化したバッテリーは膨張し、iPhone本体を破損する可能性があるからだ。
iPhoneなどApple製品のリチウムイオンバッテリーは、高性能で安全性が高いものを使用しているはずだが、最悪の場合、発火・爆発の危険性も否定はできない。
古いiPhoneを使うのであれば、どこかのタイミングでバッテリーを交換する方が良いだろう。
まとめ
iPhoneはAndroidと違い、長期にわたってiOSのサポートを受けられることも利点のひとつだ。
今回の件は、それが裏目に出たといって良いかもしれない。
スペックが低くバッテリーも劣化し古いiPhoneで、新しいiOSを少しでも快適に使えるよう考えられた機能が、説明不足であったために結果的にユーザーを裏切る形になってしまった。
もっと早く、古い機種のサポートを打ち切っていれば、こんな機能は必要なかったのだろう…
ただ今回のAppleの対応、ユーザーの不満を認め謝罪し、バッテリー交換料金を半額以上(日本では8,800円から3,200円に!)割引したことは、個人的には評価したい。
ただし、割引期限は(現時点では?)2018年12月まで。
iPhoneのバッテリーとパフォーマンスについて、お客様にお伝えしたいこと【Apple】
そのあとは、どうするんだろうな…
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