僕がKindle化を期待する3人の小説家

キンドル
村上春樹や村上龍の作品も、続々とKindle化されている。

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長らく電子書籍に反対の立場だった東野圭吾も、COVID‑19の影響で外出自粛を求められている人のために、一部の著作をKindle化している。

しかし未だに電子書籍化されていない小説家もいる。
僕がKindle化を期待する小説家を3人紹介しよう。

三島由紀夫


いわずと知れた日本を代表する小説家。
日本で教育を受けた人で、三島由紀夫の名を知らない人はいないだろう。

SF作品ばかり読んでいた僕は、SFマガジンで高千穂遙が「三島由紀夫は文学ではない。エンターテイメントでも突き詰めれば文学と同じ評価を受けるということだ」という発言を読んで、一時期三島由紀夫にハマった(うろ覚え…)。
久しぶりに読んでみようと思ったが、Kindle化されていない。

実は、三島由紀夫は電子書籍化される寸前だった。
1970年に早世した三島由紀夫の著作権は、以前の法律では没後50年の2020年に失効するはずだった。
著作権が失効すれば、青空文庫などで読むことができる。
青空文庫のデータは、自分でKindle化することも可能だ。

Kindleで無料の青空文庫を快適に読む方法 Kindleを使いこなすための活用術【その2

しかし2018年12月にTPP協定が発効したことで、著作権の失効は50年から70年に延長された。
これで三島由紀夫の著作権は、2040年まで保たれることになった…

それは、まぁ良い。
ならば購入してでも、三島由紀夫の著作をKindleで読みたいと思ったが、未だにKindle化されていない。
三島由紀夫の師匠でもある、川端康成の著作はKindle化されている。
どういう事情があるのか分からないが、読書層を広げる意味でも、ぜひKindle化して欲しい。

仮面の告白
三島由紀夫

安部公房


安部公房も、三島由紀夫と並ぶ日本を代表する小説家だ。
68歳で急逝していなければ、ノーベル文学賞を受賞していただろうといわれている。

安部公房は「壁」で芥川龍之介賞を受賞した文学作家だ。

一方で「人間そっくり」や「第四間氷期」など、SF作品がある。

他にも幻想的なものが多く、どこかSFの匂いを感じさせる作品も少なくない。

また当時、いち早くワープロを導入した作家で、NECのワープロ開発に参画したという。
さらにカメラの収集や、早期のシンセサイザーユーザーであったことなど、ガジェットマニアな一面もある。

僕は一部の作品しか読んだことがないが、どういうわけか今最も興味をひかれる作家のひとりだ。
ぜひKindle化を希望したい。

砂の女
安部公房

トマス・ピンチョン


このブログの僕のプロフィール欄に、好きな作家として挙げている。
しかし正直に告白しておかなくてはならないのは、「競売ナンバー49の叫び」と短編集「スロー・ラーナー」しか読んでいないということ。

難解といわれるトマス・ピンチョン作品の中で、比較的読みやすいとされているのが「競売ナンバー49の叫び」。
そして、現時点で文庫本になっているのは、この2冊だけだからだ。

トマス・ピンチョンの全作品は、トマス・ピンチョン全小説として出版されている。
しかし四六版上製なので、1冊4,000~5,000円と安くない。
そのうえ厚みと重みがあるので、外出時にバッグに入れて持ち歩くことだけではなく、自宅内で読むのも苦労しそうだ。

現時点で最後の巻「リーディング・エッジ」が出版されたのは、2021年5月。

そろそろ3年になる。
これを機に文庫化されないだろうか。
そして同時に、Kindle化されないだろうか。

トマス・ピンチョンもまた、ノーベル文学賞候補と噂されていた小説家。
日本では先の2人と比べて知名度が低いが、もっと読まれて良い小説家だと思う。
僕も全著作を制覇したい。
ぜひKindle化して欲しい。

重力の虹
トマス・ピンチョン

まとめ

いずれも新潮社から出版されている小説家だ。
新潮社はKindle化、電子書籍化に消極的な出版社だ。

講談社や文藝春秋社では続々とKindle化されていた村上春樹作品も、新潮社のものが一番遅く、「村上朝日堂」などのエッセイ集に関しては、つい去年(2022年)末にKindle化されたばかりだ。

遂に刊行!村上春樹の新潮社作品が電子書籍(Kindle)化!

出版社や著作権保有者の事情もいろいろあるだろうが、これからは電子書籍が中心になることは間違いだろう。
各作家のファンを減らさないためにも、早急な電子書籍化を望みたい。

それにしても、AmazonのサイトからKindle化リクエストボタンが、いつの間にかなくなったのが残念…

[文中敬称略]


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