ウィリアム・ギブスンの初期スプロール3部作がKindleで読める時代に感謝!!


知らなかった…

朝、いつものように清水亮氏のブログ「shi3zの長文日記」を読んでいると、最後に “そしてニューロマンサーをKindleで読み直すことにした” とあった。

水口哲也はやっぱりすごい

まさか、と思い、Amazonのサイトで見てみると、Kindle化されている!
しかも「ニューロマンサー」だけでなく、初期スプロール3部作の「カウント・ゼロ」や「モナリザ・オーヴァドライヴ」まで!
これは買うしかないだろう。

スポンサーリンク

ニューロマンサー


いわずと知れた、サイバーパンクの金字塔。
これがなければ「攻殻機動隊」も「マトリックス」もなかったはずだ。
特にウォシャウスキー兄弟(今は姉妹!?)は、当初ニューロマンサーを映画化したかったのだが叶わず、オリジナルの脚本でマトリックスを映画化したという話は有名だ。

意外に複雑な内容と黒丸尚氏の独特の訳文で、時に難解と評されることもある(とはいえ黒丸訳は超絶カッコイイんだぜ!)。
ニューロマンサーの正しい読み方(?)は、全体の物語を把握しようとするより、場面場面のカッコよさを楽しむことにあると思う。
そうすれば初期文庫本の表紙絵のように、モザイクがひとつづつ繋がりあっって、、大きな物語が見えてくるはずだ。

まぁ、とにかく、サイバーパンクファンのみならず、SFファンにとっても必読の一冊だ。

カウント・ゼロ


ニューロマンサーの続編。
しかし直接的な繋がりはないから、単独でも読むこともできる。
個人的には初期スプロール3部作の中で、というよりギブスンの作品の中でもっとも好きな作品だ。

企業傭兵のターナーと駆け出しハッカーのゼロ伯爵(カウント・ゼロ!)ことボビイ、美術商のマルリイ。
3人の主人公(?)で別々にストーリーは進み、やがてひとつに収束していく…
このようにいくつかの話が最後でつながるという手法は、この後の作品でも何度かギブスンは使っている。

また、ギブスンのファッションセンスが垣間見えるのも、カウント・ゼロの魅力のひとつだ。

時代はサイバー! サイバーパンクファッション考察

長く絶版になっていて、古本でも数千円の高値が付いていた。
これがKindleで、わずか(?)824円で読めるのだから、読まないテはない。
サイバーパンクのカッコよさが詰まった、オススメの一冊だ。

モナリザ・オーヴァドライヴ


初期スプロール3部作の最終章。
ニューロマンサーやカウント・ゼロの主要人物と、新たな登場人物が物語を収束に向かわせる。

だから、残念ながらカウント・ゼロとは違い、これ一冊読んでも意味がない。
前二冊を読んでこそ、この物語を100%、いや120%楽しむことができる。

この作品の主人公のひとりが、大物ヤクザの娘 “久美子”。
ニューロマンサーの最初の舞台が千葉だし、この後の作品でも頻繁に日本が登場する。
ギブスンが日本贔屓というのがよく分かるし、そこも僕たちがギブスンに惹かれる理由のひとつだ(多くの日本企業が落ちぶれてしまった今でも、ギブスンは日本贔屓なのだろうか…)。

ちなみに久美子のイメージはギブスン唯一の映画作品(?)「JM」でも使われていて、大物ヤクザをビートたけし氏が演じている。

AIやロボット、太陽電池など、現在話題のアイテムがキーワードになっているのも特徴といって良いだろう。

そして、あのロボットは今でも太陽電池とサーバを背負って、凍てつく平原を歩き続けているのだろうか…

まとめ

他に、すでにKindle化されていた短編集「クローム襲撃」や、もうひとりのサイバーパンクの雄にしてギブスンの盟友ブルース・スターリングとの共著でスチームパンクの名作「ディファレンス・エンジン」もオススメだ。

ディファレンス・エンジンはKindleでも上下巻に別れてるんだね…
電子書籍なんだから合本にすればイイのに…

この調子で「ヴァーチャル・ライト」「あいどる」「フューチャーマチック」の新スプロール3部作(“橋” 3部作?)もKindle化して欲しいけど、こちらは角川書店が版権を持っているみたいだから事情が違うのか…

てか「Zero History」や「The Peripheral」は、いまだに日本語訳本も出ていないので、こっちもお願いしたい。

あとブルース・スターリングの「蝉の女王」や「スキズマトリックス」、ニール・スティーヴンスンの「スノウ・クラッシュ」もKindle化して欲しい。
スノウ・クラッシュはできれば合本で…

スポンサーリンク